【漫画紹介】のんのんびより

漫画

(画像引用先:月刊コミックアライブ

今回は、読んでいると田舎生活に憧れを感じずにはいられなくなる作品「のんのんびより」を紹介します。都会の喧騒から少しでも離れたい方にオススメな本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!

のんのんびより 1 (MFコミックス アライブシリーズ)

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作品

本作は2009年から月刊コミックアライブに掲載されていた作品で、作者はあっとさんです。

その後は2021年まで連載が続き、完結しました。単行本は16巻まで発売されています。

連載中の2013年にはアニメ化もしており、2期の「りぴーと」と3期の「ノンストップ」まで放送されました。

声優は村川梨衣さんや小岩井ことりさん、阿澄佳奈さんや佐倉綾音さんを筆頭に、有名な方々が起用されています。

本作の人気っぷりはアニメ化でとどまることはなく、2018年には映画化も果たしています。

 

あらすじ

両親の仕事の都合で旭丘分校に転校してきた一条蛍は、自身を含め全校生徒5名という新しい環境下で学校生活を送ることになった。

小学5年生の蛍の他には、姉妹で中学生の越谷小鞠と越谷夏海、姉妹の兄である越谷卓、小学1年生の宮内れんげが在籍しており、先生はれんげの姉である宮内一穂が勤めている。

そんな少ない生徒や先生に囲まれた環境は、人の多い都会の学校とは違ってとても新鮮で、驚きの毎日を送る蛍。

そして、都会からきた蛍を快く受け入れた分校の生徒達は、いつもと変わらない田舎でのスローライフに蛍を巻き込んでいく…

田んぼに響き渡るカエルの鳴き声、電灯の少ない暗い田舎道、見上げれば山ほど見える星々の明かり。普段の生活からは得られない体験を、旭丘分校の生徒達と過ごしてみてはいかがだろうか。

 

感想

一度はあこがれる田舎のスローライフを味わえる

本作の舞台となる場所が田舎ということもあって、読んでいるだけで田舎独特のまったりとした空気感を味わうことができます

まず、背景が田んぼや畑、田舎道や獣道、廃校寸前レベルのボロ校舎等、どのページをめくっても都会では見られない光景ばかりが描かれており、「田舎」というイメージが頭に焼き付いて離れなくなります。

このように作品の舞台のイメージができるようになると、そこでの空気感もイメージしやすくなり、頭の中で鮮明に景色や空気感を作り出すことができるのです。

田舎の空気感をイメージできた状態で読み進めると、次に訪れるのは「田舎あるある」の数々です。

分校に通う生徒達の日常生活には、都会では味わえない田舎あるあるが数多く存在しています。普段家に鍵をかけない、バスは一日に数本しか止まらない、夜はカエルの鳴き声がうるさい等、田舎に行ったことのある人からすれば想像しやすい物ばかりです。

そんな体験をする彼らを見ると、田舎に馴染のない方からすれば興味を感じたり新鮮に思えたりするのは想像に難しくありません。

興味を持って読めば、「どんな感じなんだろう」と想像を働かせて読むようになり、「夜のカエルの鳴き声はこんな感じだ」と頭でイメージすることが出来ます。

田舎の景色と空気感、そして田舎あるあるの体験をイメージできるようになれば、「自身が想像する空想の田舎」が完成します。あくまで空想ではあるものの、田舎に行ったことが無い方でもイメージが付きやすくなり、あたかも体験したかのような感覚になれるのです。

そこには都会の喧騒はなく、ただゆったりとした時間が流れるような感覚を、本作を読んでいるだけで味わうことが出来るのです。

 

分校生徒達が繰り広げる笑いの数々と種類

本作に登場する旭丘分校の生徒達の日常には、至る所にフフッと読者を笑わせてくれる場面が散りばめられています

作中での笑いは大きく分けて2種類あり、①田舎イジリネタ、②個性派生徒達によるシュールなコントで構成されています。

①は、主に田舎あるあるに惑わせられる蛍の様子や、自身が田舎に住んでいることを認めようとしない分校生徒達の葛藤を見て笑うタイプのネタ構成になっており、それとなく田舎をイジッた内容になっています。

れんげ「うち、田舎に住んでるん?」

夏美「いや、うちが住んでるのに田舎なわけないじゃん。」

小鞠「その考えがそもそも田舎者のような…」

こんな感じの田舎イジりです。ポップにイジられる感じが、読者の笑いを誘ってきます。

②は、それぞれの個性派生徒によるシュールなコントがコンセプトの笑いになります。

中学生の夏美は破天荒な性格で、基本的な立ち回りはボケですが、周りがボケ始めるとツッコミに回る柔軟さを持ったキャラクターです。

彼女が場をかき乱すことでコントの舞台が整い、そこに他のキャラクターが巻き込まれていくのがこの笑いの主な流れになります。

そして、常識人に見えて意外とツッコミどころの多い他の生徒達が巻き込まれることで、シュールな笑いを作り上げており、収拾がつかなくなりそうになったら夏美がツッコミに回って場を締めます。

そして、上記の①②は学生だけでなく大人でも笑える仕様になっており、老若男女が楽しめる笑いになっているところも評価が高いです。

メインの登場人物が中学生以下なので、笑いのネタも学生に合わせてくるかと思いきや、読んでいる方全員がしっかり理解できるような内容になっており、かつ、そこまで幼稚なネタにならないよう工夫されているところが素晴らしいと思いました。

ギャグ漫画好きにもオススメできるぐらい面白いので、気になる方は是非読んでみて下さい。

 

寂しさから始まる麻薬のような依存性を秘めた作品

何事も始まりがあって終わりがあるのが世の常ですが、本作の終わり間際に襲い掛かってくる寂しさは尋常じゃないです

終わり間際というのは最終話近くという意味ではなく、単行本のラストページ間際という意味です。

最終話どころか、単行本の巻末ですら寂しさを感じずにはいられない程、作品に対する愛着や執着心が生まれてしまうのです。

原因は、作中の雰囲気とキャラクターへの依存です。

読み進めていくと、これまでに説明した田舎の雰囲気や個性派キャラクター達の魅力に魅入られてしまい、作品そのものに依存してしまうのが本作の恐ろしいところでもあります。

愛着や執着心で作品の雰囲気とキャラクターの内容が色濃く脳裏に焼き付いてしまい、忘れることもできません。もはや麻薬です。

私は終わるのが怖くて未だに最終巻を買えておりません。時々、本棚から出して読み返しては戻すという流れをかれこれ数年続けています。

それほどまでの依存性を秘めた作品なので、読み始めようとしている方は十分注意してください。

 

まとめ

一見、可愛らしい作品に見えて、実はとんでもない依存性を秘めた名作「のんのんびより」いかがでしたでしょうか。

作品に依存してしまう程、雰囲気とキャラクターの魅力が詰め込まれている本作の内容が少しでも皆様に伝わっていると幸いです。

良いのはそれだけでなく、笑いの要素も本当に素晴らしいです。

どなたでも笑えるネタやコントの構成になっているので、ギャグ漫画が好きな方へもオススメできる作品です。気になる方は是非読んでみて下さい。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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