【漫画紹介】四月は君の嘘

漫画

(画像引用先:講談社コミックプラス

今回は、ワンピースの尾田栄一郎さんも嫉妬した、読者を音楽で魅了する作品「四月は君の嘘」を紹介します。感動系の作品で、読んでいるとページから音が聞こえてきそうな見事な描写に釘付けになる、今作の見どころをいくつかピックアップしました。是非ご覧ください。

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作品

「四月は君の嘘」は、新川直司さんが2011年から2015年月刊少年マガジンで連載していた作品です。ジャンルは切ない青春ラブストーリーで、アニメ化や映画化、舞台化もされるほど人気っぷりでした。舞台については、来年2025年にも再演が決定しています。漫画は全部で11巻と巻数も少なく、あまり漫画を読まない方にもちょうどいい量になっています。

あらすじ

コミック「四月は君の嘘」より(画像引用先:アル

中学生の天才ピアニスト・有馬 公生(ありま こうせい)は、幼い時に母親を亡し、それ以降、ピアノが弾けなくなってしまう。そんな有馬を心配する幼馴染の澤部 椿(さわべ つばき)は、ある日、有馬を遊びに誘う。なんでも、有馬と椿の幼馴染である渡 亮太(わたり りょうた)を好きな女の子がいて、その二人を引き合わせる場に立ち会えとのこと。中々に身勝手な椿の要望に、渋々承諾する有馬。そして、約束の日を迎える。

集合場所の公園で待つ有馬の前に、ピアニカで子供たちと演奏をしている少女が現れる。名前は宮園 かをり(みやぞの かをり)。渡を好きな女の子と紹介されていた人物で、ヴァイオリニストの中学生である。

この2人の出会いが、有馬の中学生ライフを大きく左右することになる…

感想

ページから音が聞こえてくる

コミック「四月は君の嘘」より(画像引用先:アル

この漫画の凄さに嫉妬したワンピースの著者・尾田栄一郎さんいわく、「音楽の表現が見事」と言われていましたが、まさにその通りだと思います。

まず、演奏中の奏者達の躍動感と緊張感、状況が分かる解説、奏者の感情等、音楽初心者でも分かりやすいような絵と台詞が本作の特徴です。ヴァイオリンを弾いているキャラが、演奏中、急に汗をかきだしたりした状況には「あ、ズレちゃった」と他のキャラの台詞として書くことで、”汗をかきだした理由は演奏中のミスが原因”と表現したり、ピアノを弾く指の描写に躍動感の緩急をつけて、激しい演奏と緩やかな演奏の区別をつけていたりと、とにかくわかりやすいです。分かりやすいゆえに、演奏中の音の描写に集中できるので、流れている音楽を想像するゆとりが生まれ、ページから音が聞こえてくるように感じます。漫画で表現するのが難しい「音」を、このような表現ができるのは、間違いなく才能だと思います。

小説のような綺麗な台詞

コミック「四月は君の嘘」より(画像引用先:アル

作中に登場するキャラクターの台詞がとても大人びており、一言一言が小説にでてきそうなものばかりです。不快になる言葉は一切なく、”言葉”そのものに魅了されるほど台詞が綺麗です。

例えば、主人公が演奏中、ピアノの音が徐々に聞こえなくなる場面がありますが、そこで出てくる台詞が「春風に攫われた花のように もつれながら 遠ざかって 消えてしまう」です。音が徐々に聞こえなくなるという比喩を、春の情景と花で表現しています。俳句や文章などの良し悪しは全く分からない私ですが、それでも理解できる分かりやすさと言葉選びのセンスに度肝を抜かれました。

「切ない」なんてレベルじゃない

切ない青春ラブストーリーと紹介されている作品ではありますが、「切ない」という言葉を鵜吞みのして最後まで読むと後悔することになります。正直、病みます。中学生の青春を描いている作品が、どうしてこんな最後を迎えることになるの…という感じのラストが待っています。ネタバレをしない程度に紹介をしようとした結果、「切ない」という言葉に落ち着いたと思いますが、「衝撃の最後」とか、「体調が良い時に読んでください」とか、少し安っぽくなってもいいから、読者に心がまえをさせてくれる紹介文が欲しかったです。

もし、今から読もうとしている方がいらっしゃいましたら、病んでいる時にこの作品を読むのはおやめください心に余裕があって、元気な時に読むことをオススメします。

まとめ

中学生達が送る、切ないなんて言葉で収まらない青春ラブストーリー「四月は君の噓」いかがでしたでしょうか。音楽の表現や、音楽初心者にも分かりやすい描写の数々等、人気になるべくしてなったこの作品の魅力を、少しでもお伝えできていれば幸いです。

ただ、この記事を読んで作品に興味を持ってもらえると嬉しいですが、読むときは必ず万全な状態で読んでください。元気が欲しいと思っている時、病んでいる時は間違っても読まないようにご注意ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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