【漫画紹介】GIANT KILLING

漫画
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(画像引用先:Amazon

今回は、サッカーをしたことが無い人でも面白いサッカー漫画「GIANT KILLING(ジャイアントキリング)」を紹介します。選手視点ではなく、監督視点で描かれている新しい作風の本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!

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作品

本作は2007年から青年コミック「モーニング」にて現在も連載されている作品です。原案は綱本将也さん、作者はツジトモさんで、モーニング誌でデビューを果たしました。以前、プロ野球を題材にした読み切り漫画『スリーストライクス』で好評を得ています。

単行本は63巻まで発行されており、長期連載作品であることがうかがえます。2010年にはアニメ化も果たしています。

 

あらすじ

(画像引用先:アル

東京を拠点に活動するプロサッカークラブ「イースト東京ユナイテッド」、略してETUと呼ばれる彼らは、サッカー界では弱小チームとして扱われていた。チームに所属するジェネラルマネージャーの後藤とマネージャーの有里は、現状を変える為に新しい監督をチームに引き入れようとイングランドへ飛び立つ。

彼が探している監督は、昔のETUを支えた元選手の達海猛(たつみ たけし)。イングランドの田舎クラブチームの監督を務める達海を引き抜こうとするものの、チームの会長はこれを拒否。交渉は困難を極める。

交渉が進まず、あきらめて日本へ戻ろうとしていた彼らを会長は引き留め、達海の友人として、試合へ招待する。そこで彼らが見たものは…

 

感想

選手ではなく監督が主人公

(画像引用先:アル

スポーツ漫画と言えば、主人公が選手側として活躍するのが一般的な流れですが、本作は違います。元選手ではあるものの、監督として活躍するのが本作の主人公です。その為、よくある主人公の活躍シーン等はほとんどないです。主人公が必殺技を使って敵を翻弄したり、ライバルと高めあう熱いスポ魂展開等はなく、監督として知識と経験を生かした戦術や育成が描かれていて、スポーツ漫画の中では珍しい部類に入る作品だと思います。

作品を読んでいる時、あくまで監督として描かれているので、試合中に活躍する選手達を通して間接的に活躍しているような感じがしました。試合中に選手が活躍した後で「試合前に監督からの指示があってその通り動いたら、結果に結びついた」といった感じで、直接的な成果ではなく間接的に結果に結びつく活躍をしている場面が多く、監督ってこんな感じなんだなと読者にイメージさせてくれます。

監督が活躍する本作では、ド派手な展開はないものの、地道に知能戦で敵を倒していく様は非常に面白くて爽快です。ただ、他のスポ魂漫画とは対照的な作品なので、賛否両論がはっきり分かれそうな作品ではありますが、私の中ではスポーツ漫画の中で一番好きな作品ですので、一度手に取って読んでいただけると嬉しいです。

 

知らなくても分かりやすい

本作はサッカーを知らない方でも分かりやすいように解説されており、初心者に優しい作風をしています。専門用語がそこそこ出るものの、そこまで気になるものでもなく、サクサク読み進められます。

例えば、試合展開を解説する際に「ここでボールを逆サイドにふると、味方選手がフリーになる」といった専門用語を使ったコマがあると、台詞だけでなく構図も描かれていたり、分かりやすいようにキャラクターが再度かみ砕いて解説したりして、「敵がサッカーコートのサイドに飛んで行ったボールを追っていくから、そこに手数が取られて味方選手が自由に動けるようになる」と自然と理解できるようになります。

このように、分かりやすい解説を意識した場面が多く、どなたでも理解できるように作られているのが、本作の特徴の一つだと思います。

 

展開が読めないハラハラドキドキな試合

(画像引用先:アル

本作は試合中の絵の見せ方が非常に上手です。読者に展開を読ませないコマの使い方をしていて、実際に試合を見ているかのような感覚にさせてくれます。選手の蹴ったボールの行方次第で、状況が変わるサッカーの試合を見事に表現しているように思えました。

ゴールに向かって走り、敵のディフェンスを味方と協力して潜り抜け、最後にゴール目掛けて勢いよく蹴ったボールの先には……という感じの、でもーツ漫画においてセオリーとされる流れではあるのですが、そこに加わるサポーターの熱気、選手の躍動感、試合の空気感等が、「次のページですべてが決まる」と読者に教えてくれているようで、鳥肌が立ちます。そして、ページを開く時に張り詰める緊張感は、まさに「試合観戦」です。そこに自身の求める結果が描かれているのか、はたまた別の結果が描かれているのかは全く分かりません。結果を見るのが怖くて躊躇しそうになる手を抑えて、開いたページの先にあるゴールシーンを見た時は、大声を出したくなるほど興奮しています。読者ではなく、もはやただのサポーターです。実際に試合観戦をしたことが無い人でも手軽に味わえる興奮を、是非お試しください。

 

まとめ

(画像引用先:アル

実際の試合を見ているかのような感覚を味わえるサッカー漫画「GIANT KILLING」いかがでしたでしょうか。アニメ化もされている作品ではあるのですが、個人的には漫画を先に読むことをオススメいたします。音もなければ動きもしない、ページに描かれた絵を見ているだけのはずなのに、熱狂・興奮・躍動感が伝わってくる感覚を、漫画を読んで体験してほしいからです。その後でアニメを視聴してみてください。漫画を読んでいる時とは違う感覚で視聴できるので、新鮮な気持ちで作品と向き合えるようになります。

スポーツ好きにはもちろんですが、一切サッカーをしたことが無い人でも楽しめてのめりこめる作品だと思います。気になる方は是非ご覧ください!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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