【漫画紹介】IT’S MY LIFE

漫画

(画像引用先:裏サンデー

今回は、家大好きおじさんが活躍する一風変わったファンタジー作品「IT’S MY LIFE」を紹介します。家がらみのギャグをどんな場面でも混ぜ込んでくる本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!

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作品

本作は2014年より裏サンデーとマンガワンにて連載されていた作品で、作者は成田芋虫さんです。2018年には完結し、単行本は11巻まで出版されています。

一時期、成田芋虫さんによるアニメ化のクラウドファンディングが行われ、目標額500万円のところ1200万円の融資を受けて大成功しています。その時のクラウドファンディングPVがYouTubeで公開されているので、是非ご覧ください。

 

あらすじ

とある国の騎士団長を務めていた男・アストラは、自身の念願であるマイホーム購入資金が貯まったことをきっかけに、長年務めた騎士団長を早期退職する。

そんな、夢のマイホームを手に入れて浮かれているアストラだったが、突然、箒にまたがりマイホームに突撃してきた謎の魔法少女・ノアとの最悪の出会いを果たすことに。帰る場所がなく、伝説の邪神様を追ってはるばるやってきたと語るノアと成り行きで共同生活を送ることになるが、その毎日は予想以上に騒々しいもので…

マイホームとDIYが大好きなおじさんと、魔法が苦手で何かしら巻き込まれることが得意な少女でお送りするアット『ホーム』ドタバタファンタジー、ここに開幕。

 

感想

家が大好きすぎるおじさん → 本作になくてはならない存在

本作主人公であるアストラは、とにかく家が大好きです。この作品を読んでいると、アストラの登場するシーンのほとんどが家に関わるものばかりでビックリします。どんな場面であっても『家』から離れることがありません。

何か行動を起こすときも家、何か目標を立てるときも家、どんな時も家」というような感じで、思考の中心にあるのが『家』になります。私が知る限り、そんな主人公は本作で初めて見ました。中々にクセが凄いです。

前例がないだけに、このキャラクターの方向性が果たして合っているのかどうか分からなかったですが、本作を読み進めていくとアストラでなければこの作品は成り立たないと思える程、作品に合っているキャラクターだと思えました。作中の雰囲気を作り出し、その雰囲気を壊さずに物語を進行させるキャラクター性は、他のキャラクターでは確実に成り立たないです。それだけ、本作にガッチリかみ合ったキャラクターなのです。

こういったキャラクターなので、どちらかというとギャグ寄りな個性ではあるのですが、シリアスな場面やアットホームな展開等にも対応できる非常にバランスの取れたキャラクターであもあります。読者的には有能キャラです。

 

感動を誘う物語と絵柄

作風は基本コメディーですが、時々、シリアスを織り交ぜた感動系の話が出てきます。それも、読者を泣かしにかかってくる本格的な内容です。作中に登場するキャラクターの生い立ち話がほとんどですが、飽きることなく読んで泣けます。

内容が感動的なところも魅力ではあるのですが、その内容を引き立てるファンタジックな絵柄も素晴らしいです。優しいタッチで描かれる幻想的な絵柄が作風に非常にマッチしていて、なおかつ感動的な雰囲気作りもしてくれます。なんなら絵だけで感動出来ます。

そんな絵ですが、単行本や特装版についてくるカラーイラストをまとめた付録には、作中のシーンのカラー版を見ることが出来て、どれも息をのむほど素晴らしいデザインをしています。アート展等にありそうな内容に、ため息が出ることもしばしばあるレベルです。そちらも是非ご覧ください。

成田芋虫
裏サンデー/MangaONE IT'S MY LIFE 週刊連載(完結)別冊ドラゴンエイジ/ KILLING ME/KILLING YOU 季刊連載…

 

物語の核心に迫る伏線の数々

アットホームドタバタコメディーをうたっている本作は、途中までその雰囲気を保ったまま物語を進行していくのですが、ところどころで雰囲気にそぐわない伏線をかましてきます

明るい場面にも関わらず、少し暗みのある内容の伏線が出てくるので、「雰囲気を壊してまで入れてきたこの伏線は、物語の先で何に繋がるんだろう」と謎が深まり、色々と考察しながら当時は読んでいました。雰囲気にそぐわない内容であるがゆえに、逆に読者に興味を持たせられることが出来るので、作品に夢中になって読むことが出来るのです。そういった強みが本作にはあります。

ただ興味を引くだけではありません。どれも物語の核心に迫るものばかりで、物語終盤の展開を読み解くのに必要なものばかりです。そういった場合は、伏線の内容を思い出しながら読まないと読み進められないものですが、本作は伏線に興味を持って読めるので、伏線の内容を忘れることなく読むことができ、スラスラと読み進められます。多少個人差はあると思いますが、それでも他作品より伏線回収が易しい作品だと思いますので、伏線が多い作品が苦手な方でも読みやすいと思います。

単行本も11巻とそこまで多くない巻数なので、一気に読むことも可能です。是非読んでみてください。

 

まとめ

ファンタジックな絵柄で感動を誘ってくる興味深い作品「IT’S MY LIFE」いかがでしたでしょうか。

感動的な内容もさることながら、絵柄だけでも読者を感動してしまう程の実力をもった作者・成田芋虫さんの手掛ける本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。アート等が好きな方にもオススメできる作品なので、気になった方は是非ご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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