(画像引用先:ガンガンONLINE)
今回は、離島で暮らし始めた一人の書道家のハートフルコメディー「ばらかもん」を紹介します。名作であり、アニメ化はもちろんのこと、去年にはドラマ化も果たしている今作の魅力について記載していますので、是非ご覧ください。
ばらかもん 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE) 新品価格 | ![]() |

作品
本作は、作者・ヨシノサツキさんが2009年からガンガンONLINEにて連載していた作品で、2019年に一度完結しています。
そして、2023年に期間限定復活連載が決定し、約4年半ぶりの単行本(19巻)が発行されました。それだけでなく、同年にドラマ化も果たしており、主演は杉野遥亮さんが務められました。
TVアニメは2014年に公開されており、声優には小野大輔さんや諏訪部順一さん、梶裕貴さんといった有名な方々が起用されました。
あらすじ
自身の作品にイチャモンをつけてきた書道の偉い先生をぶん殴ってしまい、離島に島流しされた男・半田清舟。彼が送られたのは日本西端の島であり、見渡す限り山と海と民家しかない田舎で、都会暮らしに慣れていた半田先生はその事実を受け止めきれずにいた。
初めての一人暮らしかつ島暮らしということもあり、右も左も分からない半田先生。そんな彼の前に現れたのは、島に住む女の子・琴石なる。やんちゃで遊び盛りな小学生のなるに翻弄されつつも、なるを通じて島民達とふれあい、島での暮らしを受けいれようと努力することになる。
島流しにあった一人の若い書道家の離島一人暮らしが、今始まる…
感想
都会暮らし若人のほのぼの島暮らし

(画像引用先:animate Times)
本作主人公である半田先生は、書道の偉い先生に暴行したことが理由で島に流されるのですが、一人暮らしの経験もなく、知識もない先生にはとても過酷な状況においやられます。
しかし、島民達からの支援を受け、段々と島の暮らしに慣れ始めてくるのですが、慣れ始めてからのほのぼのした島暮らしに、憧れを抱かずにいれなくなります。時間に追われることもなく、ゆったりとした島の空気感を味わいながら生活する先生を見ていると、本当にうらやましくなります。
特に、島民達とふれ合いながら島のイベントに参加するシーンはぐっとくるものがあります。餅拾い、お盆、海遊び等の様々なイベントがあり、登場人物全員が幸せそうで見ているだけで顔がほころびます。
一度でいいから実際に行ってみたいです…
程よいコメディーとゆるすぎる雰囲気

(画像引用先:アニメハック)
島の空気感がゆるいのはもちろん、そこに住む人々のゆるさったらありません。警戒心が無さ過ぎて、家にカギをかけるという当たり前の習慣すら持ち合わせていない人々の暮らしに驚いたのは半田先生だけではないです。
そのゆるさに拍車をかけるのは、半田先生が島の人々とのふれ合いの中で巻き起こるギャグシーンです。特に、なるを筆頭とした子供達のギャグは程よく面白くて、「ふふっ」と声が漏れそうになります。例えば、子供達が覚えたての知識をひけらかそうと周りにペラペラしゃべるのですが、覚えたてで本人もよく理解せずにしゃべってしまい、周りの人に誤解を招いてしまうという定番なギャグや、先生の家の侵入経路を熟知している子供たちの襲撃等、爆笑とはいかなくても程よく笑えるギャグがあちらこちらにあります。
子供達のとる笑いは本作のゆるさをより際立たせていて、読んでいるこちらもゆるくなってしまう程です。そんな作品であるゆえに、まったくストレスを感じずに読むことが出来ます。ゆるい空気感に慣れてしまって飽きるかと思われましたが、意外と最後まで飽きることなく読むことが出来ます。飽き性な方にも必見です。
突如訪れる感動名シーン

(画像引用先:リクナビNEXTジャーナル)
あまりのゆるさに気を取られて、のほほんと読んでいると、突然胸を刺すような台詞をはかれることがあります。冗談ではなく、何の前触れもなく突然やってきます。
「背譲り合いの精神が大事。でも、あきらめる必要はない。譲ってやって、もっと大きいチャンスをつかめばいい。」
皆が祝い事の「餅拾い」で餅を拾っている時に、餅拾いの達人に教えを乞うとしたら、人生の生き方を説いてるような台詞をはかれることになると誰が想像できるでしょうか。そんな台詞を腰の曲がった餅拾い達人おばあちゃんから聞けるなんて考えもしませんでした。これはあくまで一例ですが、他にも様々な名言が本作にはあります。そして、そのどれもがゆるい空気感の中から突如襲ってくるので、油断していると涙腺が緩んでしまいます。ご注意ください。
前の項目では本作の「ゆるさ」について記載しましたが、ゆるさだけでなく、こういった塩梅があることが飽きない原因なのかもしれません。飽きないだけでなく、読者の背中を少し押してくれるような、応援してくれているようなメッセージ性も感じ取れると思います。読み終わっている頃には、「もう少し頑張ろう」と思える、そんな作品です。
まとめ

(画像引用先:コミックナタリー)
島を舞台に繰り広げられるハートフルコメディー作品「ばらかもん」いかがでしたでしょうか。読み終わったころにはどこかの離島に行きたくなっていること間違いなしの本作の魅力について、少しでも伝わっていれば嬉しい限りです。
ゆるさ、程よいギャグ、突然の感動…色々と述べさせていただきましたが、本作は本当に良作だと思います。仕事や学校、生活等にちょっと疲れた方は是非見てください。そんな方のストレスを取り去ってくれること間違いなしです。取り去った後は、近くの海や山で散歩して、疑似離島体験をすることをオススメします。結構気が晴れます。世の中色々ありますが、今日もめげずに頑張っていきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
新品価格 | ![]() |

コメント