(画像引用先:THE RIVER)
今回は、人気海外ドラマであるザ・ボーイズのスピンオフ作品「ジェン・ブイ」を紹介します。今年からシーズン2が公開されている本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
※R18+の作品の為、視聴は18歳以上の方対象です。ご注意ください。
ザ・ボーイズ スピンオフドラマ Gen V/ジェン・ブイ Blu-ray 新品価格 | ![]() |

作品
本作はAmazonprime独占配信の作品で、2023年の9月から配信が始まりました。
監督はスティーヴ・ボーヤムさんやミシェル・ファゼカスさん、タラ・バターズさんといった複数名で務めており、各々がショーランナーや製作総指揮としても関わっています。
キャスト陣は主人公であるマリエ・モロー役のジャズ・シンクレアさんをはじめ、友達役のリゼ・ブロードウェイさん、アーノルド・シュワルツェネッガーさんの実の息子であるパトリック・シュワルツェネッガーさん達が出演されています。
本作はザ・ボーイズのスピンオフ作品であり、シーズン1はボーイズのシーズン4につながる内容になっている為、両者の視聴は必須です。
ザ・ボーイズについては以前まとめさせていただきましたので、よろしければ以下のURLよりご確認ください。

あらすじ
スーパーヒーローの育成に特化したゴドルキン大学は、有名なスーパーヒーロー集団「セブン」の加入メンバーを3名も輩出した一流の大学として知られている。
そんな大学へ通うマリー(マリエ・モロー)はゴドルキン大学を首席で卒業し、セブンとして迎えられることを夢を見ながら、日々、学業に励んでいた。
学生生活を送る中で、ルームメイトのエマや成績優秀者であるアンドレやケイト達と友達になり、順風満帆な生活を送っていたマリーだったが、あることをきっかけにトラブルに巻き込まれることになる。
そのきっかけとなったのが、大学トップ成績者であるルークが巻き起こした殺人事件である。
彼は自身の所属する犯罪対策学部の教授を焼き殺し、その後すぐに自殺。そして、この現場に偶然立ち会っていたマリーを、学部長は大学を救った英雄として祭り上げてしまう。
事件の不審な流れに疑問を抱いたマリーと仲間達は、大学側が何かを隠蔽しているとふんで調査に乗り出すが…
ルークは何故教授を殺したのか。ゴドルキン大学が隠していることとは何か。
スーパーヒーロー育成の裏で行われていた数々の闇が、今暴かれる。
感想
ザ・ボーイズに引けを取らぬグロさと人間ドラマ
本作はザ・ボーイズのスピンオフ作品ですが、内容が本編にも全く引けを取らないレベルでグロテスクで、人間ドラマがとにかく濃いです。
まず、グロテスクな面についてですが、エピソード1の序盤から既に血まみれのシーンが流されます。
主人公が能力に覚醒するシーンなのですが、能力が「血を操る」というものだった為、画面いっぱいとんでもないことになります……常人であれば、間違いなく食欲を無くすことでしょう。
ただ、ザ・ボーイズを見てきた方にとっては懐かしさすら感じると思います。
シーンのカメラアングル、血の演出、グロテスクの加減の無さ。本編を彷彿とさせる演出の数々に、実家に帰ってきたような安心感が得られるはずです(感じた方は私含め末期です…)。
そして、人間ドラマも本編に劣らず濃いです。
登場するのは無垢な学生ばかりだと思っていたら大間違いで、全員が何かしらの問題を抱えており、それを基盤に様々な人間ドラマが展開していきます。
特に、主人公であるマリーの生い立ちは中々に濃く、彼女のゴドルキン大学にかける思いを知ると気分が沈んで仕方ありません。本作において唯一の善人と言っても過言ではないので、より一層気分が沈みます。
彼女だけでなく、ルームメイトのエマやルークの友達であるアンドレ等、主要人物は様々な問題や不安を抱えており、内容がやはり濃いです。
そんな人間ドラマの数々をたった8つのエピソードに収めているところが、本作一番の凄いところだと思います。
どれも丁寧に撮られていて見やすく、それでいて内容も理解しやすいのでストレスを感じません。
これほどまでに見やすい環境と濃い内容に、視聴していたらあっという間にシーズン1が見終わっていた…なんてこともありますので、時間がある時の視聴を強くオススメします。
本編とのクロスオーバーを実現※ネタバレ注意
本作ではザ・ボーイズに出演しているメンバーが数人登場しており、本編とのクロスオーバーを果たしています。
その内の一人が、アントニー・スターさんが演じているホームランダーです。
ホームランダーはザ・ボーイズの顔といてっも過言では無いキャラクターで、一言でいうと「残虐なスーパーマン」です。
彼が画面に映るたびに緊張感が走り、「…誰か死ぬのか?」と視聴者に死を予感させてきます。
そんなホームランダーがとんでもないタイミングで登場し、その場を荒らしていくのですが、荒らされ具合が凄まじくて、初めて見た時はとにかく困惑しました。
そこから次へつながる伏線をはるような締めくくり方をしており、視聴者を引き込むような構成力の高さも見せてくれます。
このように、ただクロスオーバーするのではなく、キャラクターの個性を十分に活かした構成や視聴者を引き込む伏線のはり方等、クロスオーバーにしっかり意味を持たせています。
もし、これが無意味なものであれば、クロスオーバーさせる理由が見つからず、どんな物語でも頭が拒否してしまって内容が入ってこなくなります。
逆に意味のある内容であれば、見ている視聴者も共感しやすく、内容を理解しやすいのでストレスになることもありません。
視聴に負担をかけない構成力の高さに、もはや脱帽です。
そして、他にも登場するキャラクターはいますが、彼らも作品にとって意味のある登場の仕方をしているので、本作を見るときは是非注目しながらご覧ください。
本編へつながる幕引き※ネタバレ注意
冒頭でザ・ボーイズのシーズン4につながるとお伝えしましたが、本編終盤にその内容が明かされます。
簡単に説明すると、ゴドルキン大学で秘密裏に開発されていた「ある物」の存在を、一人の登場人物に知られてしまうというものです。
この「ある物」というのが中々に重要な存在でして、シーズン4ではこれをめぐって戦いが繰り広げられます。
ただ、本作「ジェン・ブイ」の終盤あたりまで独り歩きしていた内容だったので、どのように本編へつなげられるのか皆目見当もつきませんでした。
しかし、終盤で登場するビクトリア・ニューマン米国議員の手に渡ったことで、少しづつ本編へのつながりを見せ始めます。
そこからラストまでは特に関わることなく物語が進行していき、設定や内容を忘れかけそうになったその時、シーズン4へ間違いなく関わることを示唆するシーンが流れるのです。
正直、鳥肌が立ちました。久しぶりに登場するザ・ボーイズのキャラクターを見れたことと、ここにきて伏線が回収されたことによる驚きで総立ちです。
そして、本編へのつなげ方も非常に綺麗で違和感もなく、次回作の期待感を高めてくれるような演出に、この上ない満足感を得られること間違いなしです。
ザ・ボーイズといいジェン・ブイといい、脚本力や構成力の高さは並みのドラマでは味わえないので、是非視聴してみて下さい。
因みに、本作からつながるザ・ボーイズのシーズン4についても以前レビューさせていただいたので、興味のある方はそちらもご覧いただけると幸いです。

まとめ
本編同様に脚本力と構成力の高さが凄まじいスピンオフ作品「ジェン・ブイ」いかがでしたでしょうか。
脚本力のみならず、本編に劣らないグロさや濃い人間ドラマが展開される本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。
現在はAmazonprimeでシーズン2も公開されておりますので、これを機に視聴してみるのも良いと思います。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
最後に、シーズン1で登場したアンドレ役のチャンス・パードモさんのご逝去の報に接し、謹んで哀悼の意を表します。
ザ・ボーイズ スピンオフドラマ Gen V/ジェン・ブイ Blu-ray 新品価格 | ![]() |


コメント