(画像引用先:映画.com)
今回は、終わる終わる詐欺で有名な大ヒットアニメの完結作「銀魂 THE FINAL」を紹介します。事あるごとに詐欺を繰り返してきた作品に終わりを告げた本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
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作品
本作は2021年1月に公開された作品で、監督・脚本を宮脇千鶴さんが務めています。
声優は杉田智和さんや阪口大助さん、釘宮理恵さんを筆頭に、アニメの声優陣の方々が多数抜擢されています。ほとんどの方が登場される本作ですが、作中のキャラクターである服部全蔵の声のみ、アニメ版の藤原啓治さんから森川智之さんに変更されています。
公開から一ヶ月で観客動員数がが100万人を超え、追加上映も決定した本作ですが、その人気っぷりはとどまることを知らず、公式のYouTubeアカウントの開設や、本編につながるもう一つの物語「銀魂 THE SEMI-FINAL」が公開されました。そして、映画本編は累計収入17.4億円を突破し、アニメ「銀魂」史上最大の興行収入を記録しています。
他にも作中で使われる挿入歌にDOES、主題歌にSPYAIRが抜擢されていることもあり、ファンの間で大きな話題を呼びました。
あらすじ
アニメ終盤で地球滅亡の危機を乗り越えた万事屋であったが、各々の目的の為、万事屋は一時解散することになる。
それから数年後、万事屋メンバーに別れを告げた銀時は、地球滅亡のきっかけとなった最大の敵・虚(うつろ)の復活を阻止するべく、江戸へ向かうことに。そして、かつての旧友である桂と高杉と合流し、虚が潜伏するターミナルへ潜入する。
一方、万事屋メンバーであるメガネ(新八)と神楽は、新選組やグラサン(長谷川泰三)の手を借り、銀時のいるターミナルへ向かうことに(道中の物語はSEMI-FINALで語られる)。2人は銀時との再開を願うのであった。
果たして、万事屋はもう一度集結することが出来るのか?かつての師であり敵でもある虚の真の狙いは?地球滅亡の危機を、もう一度乗り越えることが出来るのか?
シリーズ最高潮の盛り上がりをみせる完結作が、今始まる…
感想
序盤からぶっ飛んだあらすじ
本編冒頭でこれまでの物語を振り返る「あらすじまとめ映像」が流れるのですが、各所から怒られそうなぶっ飛んだ内容になっています。
一言でいうと「ドラゴンボール」です。それ以上も以下もありません。作画といい作風といいBGMといい、すべてがドラゴンボールです。正直、初めて見た時は衝撃すぎて内容が入って来ませんでした。アニメ版でも散々勝手にコラボしてきた銀魂でしたが、これまでは承諾を得ていない中でギリギリなところを攻めていました。しかし、本作ではやっと了承を得られたのか、とりあえずやりたい放題です。
一番驚いたのは、誰もが聞いたことのある「あの曲」が作中でかかります。聞いたときは聞き間違いかと思いましたが、エンドクレジットでしっかり明記されていたので笑ってしまいました。著作権なんてものはこの作品にはなかったと思わされました。
ただ、こういったところはとても銀魂らしい演出で非常に良かったです。アニメの頃から見ている方にとっては、懐かしくて仕方ない内容になっていると思います。そういったファン向けの内容であることと、ドラゴンボールをある程度知っていないと面白さが伝わりづらいと思いますので、見るときは両アニメ作品を少し視聴してから見ることをオススメします。
最初から最後までがっつりファン向けの作品
本作はアニメ本編の続編にあたる作品である為、初めて見る一見さんには少し視聴しずらい内容になっています。
前の項目でファンなら懐かしさを感じるあらすじの演出について記載しましたが、これはあくまでアニメを見てきた方に通じるものであって、初めて銀魂を見る人にとっては「パクリ映画?」ぐらいの感想しか思い浮かばないと思います。そして、そんな演出や内容は冒頭のあらすじだけではありません。
まず、ほんの数分しか流れないあらすじ映像では、アニメ終盤の詰めに詰め込んだ内容を振り返られるはずがありません。視聴済みの方ならわかるかもしれませんが、敵である虚の正体・アルタナとは何か・何故万事屋は解散したのか等、どれも重要で複雑な内容ばかりです。それを数分でまとめあげることはほぼ不可能と行っても過言ではありません。その為、冒頭のあらすじはアニメの内容を忘れかけているファンの復習用として作られたものであって、一言さんに向けたものでは無いということをご理解ください。
あらすじだけでなく、物語本編も原作勢やアニメ視聴済みの方にしかわからないものばかりです。逆に言えば、ファンの方なら理解できる内容になっているので、知っていれば知っているほど楽しめる作品になっています。なので、これから見ようとしている方は、ある程度アニメを視聴し、かつ、アニメ終盤のお話をおさらいしてからご覧ください。
これぞ銀魂!シリーズ集大成!
本作は完結作であり、アニメから引き継がれたシリーズ集大成の作品でもあります。そして、内容も完結作にふさわしい出来で、ファンにはたまらない仕上がりになっています。
どういった点が素晴らしいかですが、要因①は数々のキャラクターの登場です。これまでのストーリーで登場したキャラクターが参戦し、銀時達と物語を進行していきます。今まで銀時率いる万事屋と波乱万丈な物語を繰り広げてきたキャラクター達が、まるでお祭り騒ぎのように次々と登場し、場面を盛り上がらせていきます。
キャラクターの登場で盛り上げた雰囲気をさらに加速させるのが、要因②である挿入歌と主題歌の有効活用です。作中の音楽を担当しているDOESとSPYERは、アニメ銀魂を語るうえでは絶対に外せない音楽グループで、そんな彼らの音楽が場をさらに盛り上げます。曲が使われるタイミングも、これまでの劇場版同様に素晴らしいものでした。
そして、最後の要因③は笑いと涙の塩梅です。盛り上げるばかりでなく、その後に笑いや感動のシーンを流して、視聴者の情緒を不安定にさせてくるような演出をかましてきます。これぞ銀魂って感じで、ファンなら満足間違いなしです。テレビで銀魂のアニメを見ていた当時を思い出せるような感覚に、上映中、自然と涙が出てしまいました。
上記3つの要因で成り立つ本作は、これまで紡いできた「銀魂」という一つのコンテンツを上手にまとめており、最後の締めくくりまで余すことなく銀魂らしさを貫いた素晴らしい作品だと思います。まさに、完結作にふさわしいと言わざるを得ません。是非ともファンの方には見ていただきたい作品です。
まとめ
終わる終わる詐欺を働くも多くのファンに愛され、遂に完結を迎えたシリーズ完結作「銀魂 THE FINAL」いかがでしたでしょうか。
公開から約一ヶ月で観客動員数100万を超えた本作の魅力について少しでも伝わっていると幸いです。作品の素晴らしい点として、ぶっ飛んだあらすじや銀魂らしさを最後まで貫いた点が挙げられますが、これはあくまでファンだから理解できるものであり、初めて見る方には少し伝わりづらいように思えるので、ある程度の予習は必要かと思われます。ご注意ください。
銀魂を初めて見られる方には、劇場版「銀魂 完結編~万事屋よ、永遠なれ~」をオススメします。以前、こちらの作品をまとめた記事をあげておりますので、よければご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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