(画像引用先:TVアニメ『ヒナまつり』公式)
今回は、登場人物の8~9割がクズで埋め尽くされた作品「ヒナまつり」を紹介します。一時は話題になり、アニメ化を果たした後はさらに話題を呼んだ本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
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作品
本作の作者・大竹政夫さんが2009年に読み切りとして「Fellows!」に掲載し、翌年から連載がスタートしました。そこから2020年まで連載が続き、完結しています。単行本は全部で19巻です。
アニメは2018年から公開され、原作を知っている人達から「詐欺OP」と言われたオープニング曲『Distance』(歌:村川梨衣さん)と映像が話題になり、ニコニコ動画等で盛り上がりを見せました。
あらすじ
とある組に所属しているインテリヤクザ・新田義史は、自身の集める壺コレクションに囲まれながら悠々自適な生活を送っていた。しかし、そんな新田の頭上から突如大きなカプセル型の物体現れ、新田に直撃する。何事かと確認してみると、見ず知らずの女の子が良く分からないカプセル型の入れ物に入っていた。あまりにもよく分からない状況に、新田は現実から目を背け寝床につくが、翌朝になっても状況は変わっておらず、結局女の子をカプセルから出してやることに。
しかし、新田はこれが原因で悠々自適な生活に別れを告げることになるのであった…
感想

(画像引用先:Amazon)
許容範囲ギリギリのクズが勢ぞろい!
冒頭でも記載しましたが、本作の登場人物のほとんどがクズで構成されています。良いも悪いもなく、ただただクズです。以前紹介したブラック・ラグーンという作品にも多くのクズが登場しますが、そういったクズとは違い、ギリギリ許せるか許せないかの瀬戸際をいくクズ達が多数登場します。
登場人物達は自己中心的で、相手を思いやるという学級目標のような行動をとれないので、基本的には一人で行動していることが多いです。そこからイベントや事件に巻き込まれて他のキャラと絡むことになるのですが、そこでも自己中心的な思想が働き、自分の為に相手を陥れること第一で行動をとります。
ここまで読むと不快になりそうな作品だと思われてしまいますが、クズの描写がとてもあっさりとしており、画力と台詞でコメディー調に描かれているので、そこまで不快な感じは無いと思います。むしろクセになると思います。特に、バーで働く詩子に関しては作中No.1のクズっぷりを発揮してくれるので、作品に慣れてくるとめちゃくちゃ笑えるので、オススメです。
たまに泣かせにくる人情味あふれる話
作品に登場するキャラクターの中で、唯一の癒しどころと言っても過言ではないサイキック少女・アンズがメインの話には、人情味あふれる泣ける話がいくつかあります。基本的にクズにまみれている内容ばかりを見ていることもあり、急にこのような綺麗な話を持ってこられると、油断して泣いてしまいそうになります。
アンズは主人公のヒナと同じ場所からやってきたキャラクターで、一般的な常識や知識がまったくありません。ヒナは成り行きで新田に面倒を見てもらうことになりますが、アンズは頼れる人が周りにおらず、1人で生きていくことになります。そんな状態でまともな生活を送れるわけもなく、ホームレスとしてその日暮らしを始めるアンズでしたが、まったくうまくいきません。そんな光景に見かねた他のホームレス達は、アンズに世の常識とホームレスとしての暮らし方を教え、生活を共にします。ただ、そんな生活が長く続くはずもなく………といった具合の話です。
とにかくアンズの周りにいる人達の優しさや温かさが染みます。「ヒナまつりかこれ?」といった感じに疑ってしまう程良い話なので、クズが嫌いな方にもオススメできます。
主要人物達はサイキック少女……だけど…
ヒナまつりに登場する主要人物の女の子達は、超能力が使えるサイキック少女という特性があります。一見、目立つことこの上ない内容ではありますが、繰り広げられるギャグの多さに飲まれてしまい、あまり目立つことがありません。超能力は頻繁に使用しているのですが、それよりも周りの人物達のイカれ具合がすさまじく、印象が薄くなってしまうのです。作品を読んでいると、「ギャグを少し面白くするために使われるお手軽便利能力」といった印象を受けました。
なので、超能力少女が登場するものの、そういったSFチックな内容では全くないということだけ念頭に置いていただければ幸いです。途中、ヒナ達の出生等について語られる個所もあるのですが、その内容ですらギャグになってしまっているので頭に入ってこず、ただただ笑ってしまいます。本来であればシリアスになってもおかしくない話をコメディー調に描かれていることから、SFというよりかはギャグ漫画として確立している作品であることが分かります。ギャグの内容も非常に面白く、読んでいる時は腹を抱えて静かに笑っていました。それだけの面白さが本作にはあり、一つの魅力だと思います。
感想

(画像引用先:Amazon)
超能力設定がギャグとクズに飲まれているギャグ漫画「ヒナまつり」いかがでしたでしょうか。超能力というSF設定はあるものの、その他の要素であるギャグと登場人物達のクズ具合が原因でSFの印象が薄くなっていますが、そんなことが気にならないほど笑える作品です。今すぐ笑いたい方やギャグ漫画が好きな方は必見の作品ですので、見ていないのであれば、是非一度読んでみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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