(画像引用先:ディズニー)
今回は、ディズニープラスで配信され始めた最新作「ライオン・キング:ムファサ」を紹介します。これまで語られることのなかったライオン・キング始まりの物語である本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
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作品
本作は2024年の12月から劇場で公開された作品で、監督はバリー・ジェンキンスさんです。
日本版声優には、主人公ムファサ役に歌舞伎役者である尾上右近さん、相方であるタカ役の松田元太さん(Travis Japan)、本作ヴィランであるキロス役には俳優の渡辺謙さんといった豪華な顔ぶれが並びます。
英語オリジナル版にも、日本での人気が凄まじいマッツ・ミケルセンさんや、映画「オールド」等に出演しているイギリスの俳優であるアーロン・ピエールさんが起用されています。
公開後、全世界累計興収は7億1959万ドルを記録し、観客動員159万人と興収22億4000万円という記録を打ち出しました。そんな本作ですが、今年の4月9日よりディズニープラスで配信が始まっており、登録者はそちらからご覧いただけます。

あらすじ
両親と共に地平線の果てにあるとされる新天地へ向かっていたムファサは、雨によって引き起こされた洪水によって両親と引き離されてしまう。
洪水で流されたムファサを、一匹の子ライオンであるタカが見つけ出し、助け出すことに成功する。そのままタカの群れに迎えようとするが、父であるオバシに「ノラ(野良)は群れに入れるな」と拒まれてしまう。
それでも家族として迎えたかったタカと、母であるエシェの後ろ盾もあり、何とか群れに迎え入れられたムファサ。しかし、オバシに認められることはなく、エシェと共にメスライオン達のグループで生活をすることになる。
そんなある日、エシェと共に狩りをしていたムファサだったが、突然、白いライオン達に襲われて…
一匹のライオンが送る波乱万丈な冒険活劇が、今始まる…
感想
リアルすぎるCG技術
本作の広告で使用された文言に「超実写」という言葉が使われていましたが、その言葉にふさわしいレベルのCGが使われています。
キャラクターデザインのリアルさはもちろんのこと、背景や地面等の自然の描写もリアリティーが凄まじいです。正直、本物と勘違いしてしまってもおかしくないレベルです。
あまりにもリアルだったので、本当にフルCGなのか調べたぐらいです(結果は問題なくフルCGとのことでした)。
この超実写を果たせた理由として、前作「ライオン・キング」(2019年公開)を手掛けたアニメーター達が参加していることも関係しています。前作で得たCG技術を本作で活かし、さらに技術を向上させた結果なのだと、監督が語られていました。
特に、水の描写が凄いです。モアナの頃から目を見張るものがありましたが、これまでの作品と一線を画すレベルの凄さです。滴り落ちる水滴、水中の描写、水たまりを歩いた時の自然な水のはね方等、ちょっとした描写にも力を入れているのがわかりました。
視聴中にストーリーやキャラクターに集中するのは当然ですが、たまに水や地面のリアルさも見てみて下さい。CGだと思ってみると、間違いなく驚くと思います。
テンポよくスラスラと視聴できる作品
主人公であるムファサが有能すぎるあまり、物語がテンポよく次から次へと進みます。
序盤で両親と離れ離れになるムファサでしたが、出会ったタカの群れに難なく入れたり、群れで有能な働きをしたことをきっかけに一目置かれるようになったりと、上映開始から30分も経たないうちに自身の地位を確立してどんどん成長していきます。
そこからなんだかんだで旅に出ることになるのですが、ここでも自身の持つ能力を発揮することで様々な苦難をスラスラ乗り越えていきます。そして、気が付いたら終盤に差し掛かっていたという感じでした。
上映時間は約2時間でしたが、体感で1時間ぐらいに感じます。それほどまでにテンポよくスラスラ進んでいく物語でした。
ここまで早いと視聴者を置いてけぼりにしそうな作品に思えますが、難しい描写もなく、内容も頭に入ってくるので置いてけぼりにされることもありません。子供でも理解できる範疇の速さと内容だと思います。
無駄な描写も無く、視聴者に純粋に物語を追わせてくれる配慮も素晴らしい点です。無駄に感じてしまうとストレスを感じ、物語に集中できなくなることがありますが、本作ではそのようなこともなく、最後までテンポよく楽しむことが出来ました。
同時進行するタカの物語
あらすじで「ムファサがプライドランドの王座に就くまでの物語」と表記しましたが、実はもう一つの物語も同時進行しているのが本作の特徴になります。それは、物語序盤で登場するタカに焦点が当てられた物語です。
洪水で知らぬ土地に流れついたムファサを助けたタカでしたが、彼は群れの王の血筋を引いており、将来、王座を約束された王子様といった立ち位置で作品に登場します。そこから互いを相棒として認め合い、ムファサと苦難を共にします。
しかし、有能すぎるムファサとの比較や自身の臆病さ、王座に対する疑問等、物語が進むにつれて様々な問題を抱えることになります。そんな状態で物語が進行していくのですが、タカ自身が辛くないわけがありません。
そして、ムファサとの関係も徐々に怪しくなってしまい、どんどん追い込まれたタカがとった行動は……といった内容です。
結構重めで、見ていてしんどい内容ではありました。それでいて、本作が原作「ライオン・キング」につながる物語であることを強く主張し、リスペクトした作品であることがよくわかる内容だっと思います。ライオン・キングを擦り切れるまで見ていて私からすれば、一秒たりとも見逃してはいけない内容だったと、鑑賞後に思いました。
何故、そんな重くてしんどい内容が原作をリスペクトした作品になるのか。それは、原作に登場するとあるキャラクターの出生について触れられており、ファンを納得させるだけの内容であったからです。
原作との矛盾も少なく、物語を改変するような描写もなく、タカの葛藤と心理を上手く表現し、視聴者の共感を得られる作風であったことが要因だと思われます。それだけでなく、この重い内容が原作につながることに対して説得力のある内容になっていたことも評価が高いです。原作ファンは是非ご覧ください。
まとめ
とんでもないCG技術で生み出された超実写作品「ライオン・キング:ムファサ」いかがでしたでしょうか。
映像技術のみならず、物語のテンポ感や原作に対するリスペクト具合も素晴らしい本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。
本作で初めて語られるライオン・キングの原点は、原作ファンなら見逃せない内容になっていて見応えがあります。初めて見る方も問題なく見ることが出来ますし、十分に面白さを感じ取ることが出来ると思います。
ただ、原作を見ていた方が満足度にかなり違いが出る作品ではあると思いますので、気になる方は前作を見てから見ることをオススメします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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