(画像引用先:映画.com)
今回は、ファン待望の新作として公開された映画「劇場版のんのんびより ばけーしょん」を紹介します。アニメが終了してから約3年、皆が待ちに待った本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
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作品
本作は2018年に公開された作品で、監督は川面真也さんが務めています。
声優はアニメで担当されていた方々が続投しており、小岩井ことりさんや佐倉綾音さん達が起用されています。
それに加え、本作に登場する新キャラクターを担当している下地紫野さんも起用されており、物語に彩をもたらしています。
オープニング主題歌はアニメでも担当していたnano.RIPEさんの「あおのらくがき」、エンディング主題歌は声優陣が歌っている「おもいで」が使われました。
原作については以前にまとめておりますので、よろしければそちらもご覧ください。

あらすじ
ある日、いつものように遊んでいた旭丘分校の生徒達は、たまたま車で通りかかった分校の先生と出くわす。
そこで、先生が車でデパートに向かっていることを知った生徒達は、交渉して車に乗せてもらい、共にデパートへ行くことに。
目的地に到着してから各々が買い物を済ませた後、それぞれの買い物先で渡された福引券を使って福引に挑戦することにした一行だったが、生徒の一人である越谷卓が特賞である沖縄旅行を引き当てる。
これがきっかけとなり、生徒と先生を含めた複数人で沖縄旅行へ行くことが決定する。
新しい場所、新しい出会い、新しい体験。
沖縄でのひと時に様々な期待を膨らませながら、新天地・沖縄へ旅立つ一行。
とうとう、待ちに待った沖縄での3泊4日の旅行がスタートするのであった…
感想
新たな土地で繰り広げられる新鮮味あるストーリー
のんのんびよりという作品は、登場人物達の住むどこかの田舎が舞台になっており、そこから別の場所へ舞台を移すことが基本的に無い作品です。本作は、そんな縛りのような設定から抜け出し、新しい場所へ舞台を移すことで、新鮮味のある新たな物語を展開しているのが特徴です。
そもそも、作品自体は「田舎」をテーマにしている内容なので、舞台をコロコロ変えると田舎のルーツや特徴が伝わりづらくなってしまいます。
上記のことから分かるように、舞台を変える必要性があまり無い作品となっているのです。
しかし、場所等の設定が変わらないとマンネリ化する恐れがあるのも事実です。
本作は、そういったマンネリ化を避けるために作られた作品なのだと思います。
この沖縄旅行の話は原作でも登場している内容で、単行本では7巻あたりで描かれています。
原作でも沖縄旅行までの話で別の場所へ舞台を移したことはなく、同じ場所・同じ田舎・同じ景色という代わり映えのない絵面が続いていました。
そこが作品の良いところでもあるのですが、やはり飽きられてしまう可能性を考慮したのか、舞台を移されてしました。
ただ、結果は非常に良かったと思います。
新たな場所へ舞台を移したことで新鮮さが感じられ、代わり映えしなかった絵面に変化をもたらしていました。
それでいて登場人物達ののほほんとした日常感は薄れることなく描かれ、まるで「もしも『のんのんびより』の舞台が沖縄だったら」といったIFストーリーを見ているような感覚になります。
この感覚はアニメ本編を見ただけではでは決して味わえません。これだけでも、本作を見る価値は十分にあると思います。
さらに、本作には原作に登場しない新キャラクターも登場しており、原作よりも新鮮味がより際立っています。
上記については原作を読んだ方対象の話ではあるのですが、読まれていない方にとってもアニメに登場していない新キャラクターとして楽しむことが出来ると思いますので、鑑賞の際に注目いただけると幸いです。
沖縄に実際にある建物がモデルになっている
本作は沖縄にある島が舞台になっていますが、そこで登場する建物は実際にあるものをモデルにして描かれており、再現度も非常に高いです。
まず、作中の舞台である島のモデルは石垣島と竹富島と言われており、その2つの島にある建物をベースにして島が描かれています。
ここで、いくつかモデルになった場所を紹介させていただきます。
沖縄についた一行が真っ先に向かった民宿「やど家にいざと」ですが、こちらは竹富島にある「やど家たけのこ」がモデルになっています。
作中で一行が観光目的で向かった島の灯台が石垣島最北端にある平久保崎灯台をモデルにしています。
本作のキービジュアルに描かれている橋は、西桟橋という白い橋がモデルになっています。

他にもモデルになった場所はありますが、上記のものも含め、とにかく再現度が高いです。
写真で確認すると、外観の違いがほとんどないように感じます。特に、宿屋であるたけのこの再現度は凄まじく、外観のみならず部屋の内部や廊下、庭にあるブランコ等、実際にあるもの全てをそのまま描いたような感じでした。
それだけ再現度を高める為には、作品の関係者による現地の綿密な情報収集が必須です。それをこなした関係者が、本作に対する思いや力の入れ方が本気であることが見て取れます。
そんな思いで作られた作品が、面白くないわけがありません。
そういった製作者側の気持ちも考えつつ視聴してみると、別の角度から作品を楽しむことが出来るのでオススメです。
あの夏休みをもう一度
本作では生徒達の夏休み期間中のお話ということになっており、そこで物語が展開していくのですが、視聴していると昔の夏休みを思い出してしまって泣きそうになります。
家でのんびり過ごす、友達と遊ぶ、そして、家族そろって泊りがけでお出かけする。
小学生の頃に体験したあの夏休みが、本作を見ることによってフラッシュバックしてしまい、懐かしさで涙もろくなってしまうのです。
フラッシュバックの原因は、作中の生徒達が全力で夏休みを楽しんでいる様子が、昔の自分に重なってしまうことだと思います。
何も考えず、ただ全力で遊ぶことだけに集中した小学生の頃の夏休み。そんな思い出を、作品の中で登場人物達が体現しているのです。
それを見た時に、「自分の夏休みもこんな感じだったかな」と脳で思い返してしまい、フラッシュバックしてしまうという特徴が、本作にはあります。
そして、大人になった後では味わうことの出来ない「小学生の夏休み」という経験をフラッシュバックしてしまったのですから、何事もなく終わるわけがありません。
昔の思い出が楽しければ楽しいほど、今の生活との落差を感じてしまい、「あの頃はよかった」と物思いに老けながら涙を流すことになります。
このように、本作は楽しむだけじゃなく、思い出による寂しさや懐かしさを感じさせてくれる作品になっています。
センチメンタルな時に見ると精神的にダメージを受けてしまいそうな作品なのでオススメできませんが、心に余裕があるときは昔を懐かしんで純粋に楽しむことが出来ると思いますので、見るタイミングは十分にご注意ください。
まとめ
大の大人に甚大な被害をもたらしうる可能性がある恐ろしい作品「劇場版のんのんびより ばけーしょん」いかがでしたでしょうか。
社会にもがき苦しむ大人達に、昔の夏休みを思い出させて泣かせてしまう本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。
他にも、作中に登場する建物にはモデルがあったり、アニメ本編では得られない新鮮味のあるストリーを楽しめたりと、様々な魅力がつまった作品なので、気になる方は是非視聴してみて下さい。
ただ、センチメンタルな気分の時は精神的にダメージを受けてしまうので、心の余裕がある時の視聴をオススメします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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