(画像引用先:ORICON NEWS)
今回は、前回紹介した御上先生の最終回をレビューしていきます。御上先生と生徒達の動向が気になる最後のエピソードについて記載していますので、気になる方は是非ご覧ください!
※ネタバレを含む内容になっています。ご注意ください。

あらすじ
御上の協力者である謎の人物「ヤマトタケルノミコト」の正体が明かされ、御上と生徒達は彼からある物を渡される。それは、隣徳学園と文科省の不正行為を立証する録音データだった。そして、元隣徳学園の教師だった冴島悠子からも不正入学者のリストを入手し、不正を暴くための準備が整ったかのように思われたが、リストの中に御上の受け持つクラスの生徒がいることに気づく。このままでは、不正を暴いたと同時にクラスメイトにも被害が及んでしまう。
戸惑う生徒達に、御上は考える続けることの重要性を説く。「答えの出ない難問」に対して、例え答えが出なくても、投げ出さずに考え続ける。それを聞いた生徒達は、今回の不正に対しある決断をすることになる。
そして、文科省と隣徳学園を相手に戦ってきた御上と生徒達の戦いは、遂に最終局面を迎える…
内容
御上と生徒達~最後の戦い~
集めた不正の証拠の中にクラスメイトの名前があることを確認した生徒の神崎は、そのクラスメイトや御上、他の生徒達と話し合うことになります。そこで考え続けることの重要性や報道とは何かを考えさせられることになり、一つの決断を下します。クライメイトの不正入学、それを暴かなければならない責任感。様々な葛藤の末、彼の下した決断とは…
そして、隣徳学園の古代理事長と文科省の塚田、彼らと政治家の間を受け持つ中岡の密会に呼ばれた御上は、これまでの全てを結集した最後の戦いに挑みます。生徒達と御上の取った行動の果てにあるものは何か。最終決戦、開幕です。
卒業とその後
2025年3月。3年2組である御上の生徒達は学校を卒業することになります。
御上と共に過ごした「考え続ける」一年間。そんな御上の授業を受けてきた生徒達に、最後の言葉を送ります。「答えの出ない質問」を持ち続けることの素晴らしさと、それを多く持つことが出来た生徒達を称える言葉を送り、彼らの卒業を祝うのでした。
その後、生徒達を見送った御上の前に現れた元同僚の槙野から、部下である津吹が職場に復帰した知らせと、自身が現代の教育社会を変えるべく動き始めていることを聞かされます。それを聞いた御上はそっと頬笑み、教育改革と隣徳学園を守る為、教師を全うすることを決意します。
月日が流れ、冴島の娘で物語冒頭で学生を殺害した真山の裁判が行われることになり、母親である冴島は傍聴席で見守ります。彼女だけでなく、御上と生徒だった神崎と次元も出席し、行く末を見守っていました。
感想
身になる御上先生の授業
御上先生が授業で生徒達に教えを説くシーンがあるのですが、そこで伝えられる内容がとても響きます。
毎回、御上先生の授業のシーンが使われる本作ですが、今回の授業のテーマは「考え続けることの重要性」でした。内容を要約すると、「質問に対して答えを出すことは大切ですが、そこへ行くまでの『考え続ける』という過程の方が重要です。そして、時には答えのない質問に遭遇することがあり、その質問から逃げずに『考え続ける力』をつけてください。」ということでした。
この授業のシーンを見た時、自分はいつも答えを早くに求めすぎて「考える」という過程を重要に思ったことがないと気づかされました。答えを考えて出すのがめんどくさく、考えずに早く答えを出せる方法ばかりに頼った結果、考える力が衰えてしまう。考える力の無い自分に対する答えを見た気がして震えました。いつも他人の思考に頼ってしまい、自分で答えを探そうともしなかった結果が返ってきていたのだと思いしらされました。
現代社会においても、「考える時間」よりも「答えを出すまでの時間」を重要と捉える風潮があり、誰もが早くに答えを見出したいと思考を放棄してしまうことが多くあります。答えを早くに出すことは確かに重要ですが、そこで思考を放棄すると考える力が衰え、その後に影響してしまいます。これを読んでいる皆様にも思い当たる節があるのではないでしょうか。もし、そんな方がいらっしゃいましたら、この先自分はどうすれば良いか考えてみて下さい。たとえたいした答えじゃなくても、そこへ至るまで考えることで得た「考える力」はそれ以上に大切になるはずです。
それとなくハッピーエンドな展開
本作は今回で最終回になるのですが、完全なハッピーエンドではなく、それとなくハッピーエンドな展開が最後に待っています。
これまで御上先生と共に一年を過ごした生徒達の卒業、ラスボスへの制裁、物語冒頭から不幸続きの冴島親子の和解。これらを約一時間半でまとめられており、それぞれが幸せな展開へ導かれていきます。冴島親子については和解できたもの、殺人を犯したことに対する裁判が行われ、裁判中にフェードアウトするラストで終わっています。何とも言い難い最後を迎える親子ですが、和解できたという事実は彼らにとってハッピーエンドになりうると思いました。
他にも、理事長に加担して不正入学に関わっていた溝端先生も、最後は御上先生の授業を受けて心を入れ替え、これまでの行いを自白し、罪を償おうとします。このように、完全とはいいがたい絶妙に幸せなハッピーエンドを、各キャラクター視点から見ることが出来ます。誰にでもわかりやすいハッピーエンドではなく、それがキャラクターにとって幸せか否かを視聴者にゆだねるタイプの終わり方をしており、そこでも「考えさせられる」内容になっています。そこで「考えさせられる」ところも、ドラマのテーマに沿っていてオシャレに感じました。
思いのほかあっさりした最終回
今回のお話ですが、今までのお話の中で一番あっさりした内容になっています。これまでが濃かったということもありますが、それを差し置いてもあっさりしていました。
まず理事長達との対決ですが、今まで尻尾を出すことなく悪事を働いていた彼らの証拠があっさり集まり、それも知らずのんきに密会しているところを襲撃されてあっさり警察に連れていかれてしまいます。あまりのあっけなさに笑ってしまいました。それほど、御上先生の作戦が完璧だったということなんでしょうが、もう少し抵抗できる力が敵側にあってもいいんじゃないかと思いました。
そこから生徒の卒業や各キャラクターのその後が語られていくのですが、一時間半という時間でまとめなければならなかった為、どのエピソードも内容をサクッとまとめている感じで、深くまでは掘れなかったように思えました。ただ、それが原因で視聴者に答えをゆだねる内容になっていたので、そこは良かったと思います。
そして、これまでの内容が内容だけに、最後も大どんでん返しの一つや二つあるものだと期待してしまった自分のハードルを越えれなかったことがあっさり感じた要因の最たるものです。これについては完全に自分のせいですが、今までの話がどれも度肝を抜かれる展開を見せてくれていたので大きく期待してしまい、物足りなさを感じてしまいました。これまでドラマ見てきた方は是非感想を聞かせてください。
まとめ
数々の度肝を抜く展開を見せてくれていたドラマ「御上先生 最終回」いかがでしたでしょうか。
人生の教訓になるような教えを説いてくれる授業シーン盛りだくさんの本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。今回のお話でも素晴らしい教えを説いていましたので、これから見られる方はそちらにも是非ご注目ください。
他にも様々な内容が詰め込まれた最終回でしたが、一時間半という枠で収めなくてはならないこともあり、非常にあっさりした内容になっています。今までが濃かったことも要因ではあると思いますが、自分の上げすぎた期待を超えられなかったことも原因の一つです。もし、次回作があれば、程よく期待しながら見たいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
新品価格 | ![]() |


コメント