今回は映画公開に先駆けて、謎の覆面作家・雨穴さんのデビュー作「変な家」を紹介いたします。不動産ミステリーという新しいジャンルを確立した今作の魅力を少しでも感じていただければ幸いです。是非ご覧ください。
作品

(画像引用先:映画『変な家』公式サイト)
今作は、2021年に著者・雨穴さんが手掛けたデビュー作で、家の間取り図とミステリーを掛け合わせたまったく新しいジャンルの作品です。読みやすい作品であることから、幅広い層に人気を博しており、今年の3月15日には映画も公開されます。本だけでなく、漫画化もされています。
著者である雨穴さんは、ウェブライターとYoutuberの活動をしている覆面作家です。全身黒タイツに、紙粘土で作ったようなお面をかぶったその見た目のインパクトは絶大です。YouTubeで投稿している動画も非常に面白く、雨穴さん自身のキャラクター性も相まって、チャンネル登録者数は115万人とファンも多いです。
あらすじ
主人公はオカルト専門のフリーライターで、仕事柄、そういった話を周りから聞くことが多い。そんな主人公の知人から、ある日、中古住宅の購入を検討していると相談を受ける。内容は、静かな住宅街にある2階建ての一軒家の購入を検討しているが、家の間取りに違和感があるというもの。早速、確認してみると謎の空間があることに気づき、設計士でホラーやミステリーの愛好家である栗原さんという人物に話を聞いてみることに。そこから間取り図の謎を解き明かすべく、様々な推理や憶測を展開した結果、悲しくも恐ろしい結末にたどり着くことになる…
感想

(画像引用先:amazon)
読みやすさがピカイチ
ミステリー小説は、文字数が多くなったり、難しい文章や漢字が多く使われていたりと、初めて読む方には少し難しい傾向にあります。今作は、雑誌のインタビュー記事のような文面と、間取り図等の図面を多用していて、読み手に分かりやすくストーリーを進行してくれます。その為、読んでいる時に余計なストレスがかかることもなく、スラスラと読むことができます。気づいたら1日で読み終わっていると思うので、時間があまりとれない方にもオススメです。
みんなのアイドル栗原さん
雨穴さんの作品を読むにあたって、紹介を省くことができない登場人物がいます。あらすじでも紹介した栗原さんです。ホラーやミステリーの愛好家であり設計士でもある彼の言動は、時に恐ろしく、時に笑いを読者に感じさせてくれます。作中では、彼の推理と憶測が物語を進めるきっかけになっており、今作に欠かせない重要人物でもあります。
YouTubeでも動画が上がっており、コメント欄を見ると、栗原さんの登場を期待するの声や、登場した時の歓喜の声など、一目で愛されていることが分かるような内容が多く見られます。
身の毛もよだつミステリーと悲しい物語
ミステリーというだけあって様々な謎が次から次へと出てきますが、作中で繰り広げられる推理や憶測の内容が非常に恐ろしいです。最初読んでいる時は、どうかこの推理が外れてほしいと感じるものばかりで、読んでいる途中で鳥肌が立つことも多々ありました。ネタバレは避けたいのでお伝え出来ませんが、読むときは少々覚悟がいるかもしれません。
しかし、物語中盤になると推理の方向性が少し変わり、前半の内容とは打って変わって悲しさをを感じる内容にシフトチェンジしています。このような手法をとることで、読者を飽きさせないように工夫しているのだと、私個人の意見ですが思いました。
まとめ
ミステリーと不動産を掛け合わせた新しいジャンルの人気作「変な家」。
いかがでしたでしょうか。極力ネタバレを避けたかったので、抽象的なことしか書けませんでしたか、読む前に知っても問題ない情報だけ載せたかったので、ご理解いただけると大変助かります。本があまり好きではない方には、雨穴さんがYouTubeで動画版も出しているので、そちらをご覧ください。
映画も今月に公開されますので、予習のつもりで読んでいただくのも良いかもしれません。読まれた方は感想などを送っていただけると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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