(画像引用先:ヤンマガWEB)
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今回は、一般人に紛れ込む暗殺者の日常を描いた作品「ザ・ファブルThe second contact」を紹介します。「ザ・ファブル」作品の第2シーズンにあたる本作の魅力について記載していますので、気になる方は是非ご覧ください。
ザ・ファブル The second contact(1) (ヤングマガジンコミックス) 新品価格 | ![]() |
作品
本作は2021年から2023年までヤングマガジンで連載された作品で、作者は前作も手掛けた南勝久さんです。
前作の完結から約2年を時を経て連載された本作ですが、連載中にシリーズの累計発行部数が1000万部を突破し、実写映画も2作目が制作される等の実績を残しています。
さらに、連載終了の翌年にはアニメ化もしており、声優には沢城みゆきさんや津田健次郎さん、大塚明夫さんや花澤香菜さんといった有名な方々が抜擢されました。アニメでは前作のウツボ編までの物語が描かれています。
そんな前作については、以前にブログで紹介させていただきましたので、よろしければそちらもご覧ください。

あらすじ※ネタバレ注意
裏の世界で暗躍する伝説の暗殺者「ファブル」。
彼は佐藤アキラという偽名を使い、パートナーであるミサキと共に、表の世界でただの一般人として生活していた。
平凡な生活をしていたアキラだったが、これまで様々なトラブルに巻き込まれたことがきっかけとなり、裏稼業の組織に素性を知られつつあった。
裏の世界ではファブルの存在を邪魔に感じる者も多く、とうとうアキラの下へファブル討伐部隊が送られてくることに。
彼らは暗殺を生業とする殺し屋集団で、様々な手法でアキラを追い詰めようと画策していた。
誰も殺さない伝説の暗殺者VS血も涙もない暗殺者集団との戦いの火蓋が切られる…
感想
1人の戦いからチームの戦いへ
第2シーズンにあたる本作は前作とは違い、主人公サイドの戦い方が組織的になっています。
前作ではファブルである佐藤アキラが無双する話が多い印象でしたが、今回からアザミやユーカリといった仲間が増えたこともあり、組織的な動きをすることが多くなったのです。
その為、アキラだけでなく、他のキャラクターにも焦点が充てられており、それぞれの戦い方も見ることが出来るので飽きることがありません。
そして、暗殺者でもある仲間達との絆が深まっていく様子も面白く、仲間が危機に陥っているシーンでの緊張感や、そこへ現れるアキラの安心感もより増しています。
一人で戦っていた時は作業的にこなしていたファブルでしたが、仲間の為とあらば自ら赴くところも非常にカッコよかったです。
他のキャラクターもアキラや周りの為に動いていたり、暗殺者の技能を使って戦っている戦闘シーンも見応えがあってカッコいいです。
そんなファブル達ですが、元は暗殺を生業としていた影響からか、仲間と協力している感を微塵を出しません。
助けに行くときも一人で向かい、仲間を助けても「良かったな」ぐらいで会話が終わる等、基本的にドライです。ただ、そういったところが非常にクールでしびれます。
また、人生の大半を暗殺者として過ごしてきた彼らにとって人の生き死は当たり前のことであり、それに慣れてしまったが故に感情がないという、暗殺者の心理を表現できているところもすごいです。
そういったところに、作者である南勝久さんの手腕を感じます。
さすがプロですね―――
激闘!暗殺者バトルロワイアル
あらすじでも少し触れましたが、本作は多種多様な暗殺者達が登場し、あらゆる手段を用いてファブルを追い詰めます。
毒・武器・格闘技等、使用される戦法は様々です。
そして、今回初登場となる女性暗殺者の二人組は演技力を武器に対象を騙し、隙をついて暗殺する戦法を使います。
前作ではヨウコが演技力を使ってその場を乗り切ろうとする描写が描かれていましたが、本作ではついに暗殺に用いられる手法として使われることになるのです。
これにはファブルの仲間であるアザミも苦戦を強いられおり、中々に見応えのある戦闘を見せてくれました。
他にも暗闇で視界を確保する目薬を用いたり、ファブルと同じような戦闘技術を駆使したりと、見ていて飽きません。
このように、前作のファブルの強さを全面的に押し出した内容とは違い、敵側にも出番や焦点が充てられている点は非常に良かったです。
また、良い点として紹介したいのがもう一つありまして、それは暗殺者同士のバトルロワイアルを見ることが出来る点です。
構図的には「暗殺者集団VSファブル」ですが、この暗殺者集団は各地から集められただけの即席チームであり、お互いに信頼や仲間意識なんてものは欠片もありません。
故に、仲間内で殺し合ったり、襲ったり、取り引きを持ちかけたりと何でもありです。
そこから生まれる緊張感や緊迫とした雰囲気は、読んでいる読者にも伝わってきます。
読んでいる内に「誰がファブルと戦うのか」という意識から、「誰が生き残るのか」という意識に変わり、バトルロワイアル系の作品を見ているような気分にさせてくれます。
こちらも前作では味わえない内容なので、気になった方は前作も共に読んでみて下さい。
ギャグ要素は少量、シリアス要素は多量
前の項目で前作との違いをいくつか記載させていただきましたが、それ以外で一番気になったのはギャグ要素とシリアス要素の分量が変化していることです。
前作はファブルである佐藤アキラの一般人に馴染もうとする努力の方向性がおかしくて笑ってしまったり、ヨウコの男の転がし方が尋常じゃないレベルで面白くて腹を抱えさせられたりと、しっかりとしたギャグパートがいくつもありました。
しかし、本作では前作程しっかりしたギャグパートもしくはギャグ回というものが非常に少なく、ちょっとしたシーンでギャグを挟む程度の内容になっています。
レンタルおっさんで稼ぐアキラやアザミの奮闘記録や、集団で腹を壊してトイレに並ぶ男達とそれを眺めるヨウコの話、アキラの浮世離れした考え方から生まれる奇行等、ちょっとした小話程度の内容がちょこちょこ挟まれています。
ただ、前作のように2・3話ガッツリ使ってギャグ回を展開するようなことはありません。
個人的にヨウコがBARで下心丸出し男どもを転がしまくる回が好きだっただけに、ちょっと残念ではありました。
そして、ギャグ要素が減った分をシリアス要素でうめており、雰囲気がいささか暗めになっています。
本作は敵側にも大いに焦点が充てられている為、ギャグ要素を入れる隙が無く、ヴィラン感を出すためのシリアスなシーンが多めに登場します。
卑劣で傲慢な敵のシリアスシーンを読者に見せることで、キャラクターのヴィラン感を印象づけるのが目的と思われますが、内容が内容だけに気が滅入りそうになります。
特に、ヨウコが敵のボスに追い詰められるシーンは中々に恐ろしく、読者である私自身も追い詰めれれているような感じがしてとても怖かったです。
言い方を変えれば、それだけ没入感を感じられる程のリアリティーがあるということです。そういった部分では、さすが作者と言わざるを得ません。
ただ、こういった内容が度々登場するので、好き嫌いはハッキリ分かれる作品かなと個人的に思いました。
これから読まれる方はそちらの点だけご注意ください。
まとめ
暗殺者バトルロワイアルを見れられるシリーズ2作目「ザ・ファブルThe second contact」いかがでしたでしょうか。
前作とは違った要素がいくつもある本作の魅力が少しでも伝わっていると幸いです。
前作にはなかった暗殺者によるバトルロワイアルや、チームワークを活かしたファブル達の戦いを見ることが出来るので、中々に見応えがあります。
現在は3作目である「ザ・ファブルThe third secret」も連載されているので、本作を読まれた方はそちらもオススメします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
ザ・ファブル The third secret(1) (ヤングマガジンコミックス) 新品価格 | ![]() |






コメント